【Floor_01】

塔へ乗り込んだ。ギルはそこで得体の知れない緑色の物体を目にする。
「一体なんだ、この生き物は・・!?」

そこへ辺りは眩い光に包まれ、どこからとも無くギルの心に話しかける女の声が・・・。
『貴方の前にいるのは、人の体を持たず、魔物の体をも手に入れる事の出来なかった哀れな者達です。ギルよ、そなたの剣で彼らを楽にさせてあげなさい』
ギルは声の主がその目の前の生命体であるかの様に、凝視して問いかける。
「誰だ私に話しかけるのは?」
その声の主がギルに答える。
『そなたの最大の味方であり、そなたの主人です』
「私は滅びはしたがバビリム国の王子だ。誰も私の主人ではない!」
『いえ、そなたは私の僕です。私の力あればこそ、そなたは枷(かせ)を解き、こうして最愛の人を助けに行く事が出来るのです』
「もしや、貴方は・・・」

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