【Floor_10】

スーマールの兵士だ!
階上から足音が聞こえてくる。その黒い甲冑を身に付けた兵士は体も大きめで威風堂々とした出(い)で立ちだ。
「これは、手強そうだ・・」
2人の黒い兵士が槍を構えギルの前に立ちはだかる。
緊張した空気の中、沈黙が少し続いた。
先に動いたのはギルだ。
ギルは盾を前に突き出し、左前方にいた兵士に突進する。そのまま間髪を入れず剣を兵の喉に突き刺した。兵は血を吐いて倒れた。
もう一人の兵士が直ぐ槍をギル目掛けて突き刺す。
ギルはそれを上手く交わした。が、槍によって左の肩当てが弾き飛ばされる。
柄頭(つかがしら)で兵士の顔を左から右に振る様に殴りつける。
よろめいて背を見せた兵士の背中を、両手で持った剣によって突き刺す。
黒い兵士はその場で倒れ込んだ。

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